分子整合栄養医学(分子栄養学)とは、ライナス・ポーリング博士により提唱されたもので、分子生物学を重点において、体内に正常な分子バランスを作りだす医学であるといえます。従来の栄養学は「欠乏の栄養学」と言われており、日本の栄養所要量はビタミン欠乏症にならない程度の量と言われています。例えばビタミンCは壊血病にならない程度の100mgを摂取しましょう、またビタミンDはくる病にならないように魚介類を食べましょう、ということです。
しかし実際には体格、性別、年齢、吸収力、病気、ストレス、生活環境など個々によって様々であり、ヒトの栄養素必要量はそれぞれ大きく違うはずです。
これを個体差といい、一日100mgのビタミンCで足りる人もいれば、20g(20000mg)摂らなければ足りない、という人も存在するということです。すなわち、普段の食事では不十分なこともあり、必要に応じてサプリメントの摂取も考慮することが必要となります。
もちろんサプリメントが主体にならぬよう、食事でしっかりと補えるよう十分栄養素が満たされ、症状が改善されてくれば、普段の食事を通して未然に病気を防いでいくよう心がけていくことが重要となります。