ニキビの原因と対策

 ニキビと言えば、思春期にできるものというイメージもあるかもしれませんが、大人でもニキビはできます。今回はニキビができるメカニズムとその対策方法についてご説明いたします。

まずニキビとは、「皮脂などが毛穴に詰まり、中で炎症が起きている状態」を言います。

またニキビの原因として大きく、

  1. ① 過剰な皮脂の分泌
  2. ② 毛穴の詰まり
  3. ③ ニキビ菌(アクネ菌)の増殖

に大別されます。

後述しますが、様々な原因で皮脂が過剰に分泌され、それが毛穴に詰まることで、常在菌であるアクネ菌が増殖し、炎症を起こすことでニキビができます。

ニキビには「白ニキビ」、「黒ニキビ」、「赤ニキビ」、「黄ニキビ」とあり、それぞれ治療で使われる薬も変わってきます。

 では皮脂が過剰になってしまう原因はどのようなものがあるのでしょうか。

まずは男性ホルモンのアンドロゲンが皮脂の分泌を促進します。そのため思春期の男性にニキビが多いのはこのためと言われています。また女性でも男性ホルモンは分泌されますが、10分の1程度と言われています。女性の場合は月経が大きく関わります。生理前に分泌されるプロゲステロンがアンドロゲン様作用を持つと言われていることから、皮脂の分泌が促進されてしまいます。

 次に毛穴が詰まってしまう原因は、皮脂の過剰分泌によることもあるのですが、乾燥肌やターンオーバーの低下によって、角質が硬く厚くなりうまく剥がれずに、毛穴を塞いでしまいます。

 適度であれば特に悪さをしないアクネ菌ですが、上記の結果アクネ菌が増殖してしまうことで炎症を起こしてしまいます。炎症が起きたニキビは「赤ニキビ」と言われ、使用する薬も異なるためご自身で判断することは危険です。必ず皮膚科を受診しましょう。

 薬を使用して改善したとしても、あるいはなかなか改善しないという方でも、根本的な原因に対してアプローチをしなくては、再発したり、治りも遅いということになってしまいます。では日常生活や食生活、スキンケアにおいて気をつけるべきポイントはどのようなことがあるのでしょうか。

1.乾燥肌とニキビの関係性

 皮脂の分泌過剰がニキビの原因なら乾燥肌とは関係ないのでは?と思いがちですが、肌が乾燥するとバリア機能が低下し、刺激を受けやすい状態になります。また乾燥から皮膚を守ろうと皮脂が過剰に分泌されることにもつながるとも言われています。

角質層の外側は皮脂膜に覆われています。これは皮脂と汗が混ざった膜であり、外からの刺激が皮膚の中に入らないように守られており、いわば天然の防御クリームの役割があります。つまり代謝などが悪く、汗をかかないような方は皮脂膜の機能が低下してしまうことが考えられます。代謝を上げるためには有酸素運動もおすすめです。

2.紫外線もニキビに影響する!?

 紫外線を浴びることにより、肌の角質が厚く硬くなることで、毛穴が塞がり皮脂がたまりやすくなります。また紫外線によるダメージでバリア機能が失われたり、アクネ菌の代謝産物であるポルフィリンに紫外線が当たると活性酸素が発生し、皮脂がより酸化されてしまいます。過酸化脂質となった皮脂が肌の機能を低下させることによりニキビだけでなく、しわやシミなどの原因にもなります。このため紫外線対策も十分行う必要があります。

しかし紫外線対策をしすぎるのもビタミンD合成低下につながります。詳しくは次回にお話しさせていだだきます。 

3.ストレスもニキビの原因となる

 現代社会はストレス社会とも言われ、多くの方がストレスを抱えています。そのストレスが多くなると、抗ストレスホルモンであるコルチゾール が分泌されます。適度に出る分に関してはストレスを緩和してくれたり、炎症を抑える効果などもあるのですが、過剰になりすぎることにより、ストレスを抑える方に働き、肌の炎症を抑える方には使われにくくなります。また、筋たんぱくの分解も起き、たんぱく質の消費も高くなります。さらにコルチゾール の産生にはビタミンCが必要であり、ビタミンCはコラーゲンの材料でもあるため、コラーゲンの合成にも影響を及ぼします。その他ビタミンEやタンパク質、鉄、ビタミンB群も必要となります。

ストレス対策のために気分転換をすることも重要です。また、有酸素運動をすることで副交感神経が優位になったり、セロトニンが分泌されることによりストレスが緩和されます。継続して実施することでストレス耐性を高める効果もあります。

4.ニキビを防ぐために必要な栄養素とは?

 ニキビは過剰な皮脂の分泌が一要因であると上述しました。必要な栄養素の前に、現代は過剰な油の取りすぎ、特にオメガ6という不飽和脂肪酸やトランス脂肪酸の摂取が炎症を助長させてしまうと言われているため、まずはこれらを減らすことが重要となります。いわゆるサラダ油や、マーガリン、スナック菓子、惣菜パンなどは極力控え、逆にオメガ3であるアマニ油やエゴマ油、青魚などに含まれるEPA DHAに抗炎症作用があるためこれらを積極的に摂取しましょう。また脂質の代謝にはビタミンB2やB6が必要です。それぞれレバーや卵、肉類、納豆に多く含まれています。

5.ホルモンバランスが影響する場合の対処法

 成長期や女性の月経などホルモンバランスが影響する場合は、ヒトの生理的反応なので対処の仕様がないのでは?と思われがちですが、ホルモンの影響により皮脂の分泌が高まったり、必要となる栄養素が多くなることを考えると、その分を増やしてあげることが対応策となります。

ビタミンB群の摂取やビタミンC、タンパク質、鉄など普段よりも意識して摂取する必要があります。また成長期には亜鉛が大量に使われます。亜鉛も皮膚の細胞分裂のために必須ですので、不足してしまうと皮膚のターンオーバーが進みません。亜鉛は牡蠣や帆立などの貝類、レバー、赤身の肉、卵、納豆などに多く含まれます。

6.間違った肌ケアをしていませんか?

 皮脂の過剰分泌がニキビの原因であるからと、頻繁に洗顔をするのはかえって皮脂を落としすぎることに繋がり、必要な潤い成分まで落としてしまうことになります。すると逆に皮脂を過剰に分泌することになり、また角質を厚くし乾燥肌の原因にもなります。また洗顔時などにこすり過ぎるのもよくありません。

ニキビが気になるからと触ってしまうと炎症を助長させてしまうことにも繋がります。炎症があるうちは洗顔料が刺激になることもあるため注意が必要です。帰宅後はできるだけ早くメイクを落とすようにし、洗顔料が残らないように注意しましょう。洗顔料はできるだけ刺激の少ないものを選び、しっかりと泡立て、強くこすらず、手が直接肌に触れないように優しく洗いましょう。ぬるま湯で洗うのもポイントです。熱すぎると乾燥しやすくなります。洗顔後は清潔でかつ柔らかい素材のタオルで軽く押さえるようにして水分を拭き取りましょう。洗顔後は髪の毛を乾かす前に保湿することが重要です。洗顔後5分程度たつと肌は乾燥していきます。化粧水で保湿後、乳液を使い肌のバリア機能を保ちます。しかし人によっては化粧水や乳液により症状が悪化してしまう場合もありますので、注意が必要です。

 以上のように、ニキビの原因は様々あります。この他にも花粉や大気汚染、睡眠不足や身体の冷えなどもニキビの原因となります。ニキビ薬を使ってもなかなか改善しないという方は上記のことをチェックしてみてはどうでしょうか。根本原因へのアプローチこそがニキビを改善・予防するためには重要であります。

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